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腎細胞がん1. 概要
腎細胞がんは、泌尿器科系悪性腫瘍の中では前立腺がん、膀胱がんに次いで多い癌です。急速に進行するタイプと比較的進行が緩徐な(ゆるやかな)タイプがあり、手術後10年を過ぎてからでも再発や転移を認めることがあります。
再発、転移の部位は肺が最も多いのですが、骨、脳、肝臓などにも認めることがあります。したがって、長期にわたる定期的な経過観察が必要になります。 2. 罹患率・原因
腎細胞がんの発生頻度は、人口10万人あたり2.5人程度といわれています。男女比は2~3:1で、男性に多い傾向があります。腎細胞がんの原因は正確にはまだ分かっていませんので、今のところ、発生を予防することはできません。早期発見に努めるしかありませんが、他のがんと同様に喫煙や脂肪摂取量などがリスク因子としてあげられています。
また、長期血液透析をしている方に腎細胞がんの発生が多いことや発生しやすい家系であることが知られています。遺伝子の解析も進み、その家系の遺伝子異常が同定でき、家系内発生を予測できることを除いてはまだ研究段階の状態です。 3. 生存率
5年生存率は、腎に限局しているがんであれば73~93%、腎周囲脂肪組織に浸潤するものでは63~77%、腎静脈や下大静脈内に腫瘍塞栓があるものまたは所属リンパ節転移のあるものでは38~80%、遠隔転移のあるものでは11~30%と報告は様々です。
腎に限局する小さな癌では90%以上治癒するといわれていますが、5~6cmの腫瘍では20~30%、7~8cmの腫瘍では30~40%で再発を認めるといわれています。10cm以上の大きな腫瘍や転移のある場合の治療成績はより劣ります。また、発熱、著明な体重減少などの症状のある場合は、症状のない癌よりも明らかに予後不良といわれています。 4. 症状
大きくなると様々な症状がみられますが、腫瘍の最大径が5cm以下の小さながんでは症状があることは稀です。最近では、人間ドックや健診で行った超音波検査で偶然見つかる機会も増えています。
しかし、癌が大きくなると、血尿、疼痛、腹部腫瘤(しこり)などの症状がみられます。また、さらに進行すると全身的症状としての全身倦怠感、発熱、食欲不振、体重減少、貧血などの他、骨転移による疼痛や骨折、肺転移による血痰などの症状で発見されることもあります。 5. 検査・診断
① 超音波検査
人間ドックなどの健康診断をはじめ、診察のときに最初に行われる検査です。腫瘍の有無の判定には有用ですが、腫瘍の性質の判定(良性か悪性か)が困難な場合もあります。
② CT検査
腎細胞がんの診断でもっとも大事な検査です。造影剤を使用して撮影する事により腫瘍の性状の判定に役立ちます。同時に転移や静脈内に伸びた腫瘍塞栓の有無を診断できます。
※腎細胞がんのCT画像
③ MRI検査
CT検査同様、腫瘍の性状や静脈内の腫瘍塞栓進展の判定に役立ちます。
④ 生検
画像診断で腎細胞がんが疑われるが、確定に至らない場合に検討されます。
※腎細胞がんのステージ分類
「出典:じんラボ」 6. 治療
腎細胞がんの治療の主体は外科療法です。手術ができる場合は腎臓の摘出、あるいは部分的に切除することが一般的です。肺や骨に転移があっても、状況によって腎臓の外科的摘
を考慮します。 ① 手術
近年では、腹腔鏡やロボット支援下腎的徐術、腎部分切除術を行います。腫瘍が大きい場合や腹腔鏡では困難な場合は開腹手術で行うことになります。
② 化学療法(抗がん剤治療)
切除困難な腎細胞がんに対しては、分子標的治療薬や免疫療法による治療を行います。がん細胞は,正常細胞と違い際限なく増殖し続けますが,増殖するのに必要な特有の因子があります。これらの因子をねらい撃ちする治療薬を「分子標的治療薬」といいます。また、がん細胞が免疫細胞による攻撃を逃れるしくみ(ブレーキ)に働きかけ、免疫細胞の力を回復させる(ブレーキを解除する)治療薬を「免疫チェックポイント阻害薬」といいます。
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